この記事の概要
Ⅰ「VCAD」活用支援について
1. 昨日NPO法人VCADシステム研究会の大崎俊彦事務局長より、県支部技術士会への説明会があった。
2. 理研で開発されているVCAD(ボリュームキャド)は従来のCAD・CAMを超えた次世代のシステムと言われており、我が国産業界への更なる浸透が期待されている。技術士集団へのコーディネーター的支援への参画要請が目的であった。
3. 可能性の確認(テスト)と言う意味を込めて、A社よりGS法人へD開発支援事業を2年弱ぐらい実施してきた。結果として技術士集団としての支援価値が認められたということであったが、VCADはD開発とは比較にならないほど高レベルの技術であると考えられる。
4. D開発事例は、従来技術の応用レベルであり、支援作業への落とし込みも、仕組みとしてはさほど困難ではない。言い換えれば、技術レベル的には高度であっても、支援作業の確立は容易であった。
5. しかし今回の案件は、従来技術を基盤とした専門家では、取り組み方がまだ見当がつかないという不安がある。道筋が読めないのである。
6. 昨日の結論は「やれるところまでやる」。壁にぶつかれば、その時点で対応を考えるしかない、と言うことである。
Ⅱ 以下はVCADについての、私なりの把握である。
1. 従来のCADは、直線や円弧などの組み合わせで、モノの形を製図的手法で表現している。2次元であっても3次元であっても基本は同じである。
2. VCADによるモノの表現は、四角い小さなセルの集合体として、モノの形状だけでなく内部の性状までを表しているモデルとのことである。従って次工程の「加工」や、様々なシミュレーションへの展開が可能とのこと。
3. VCADシステムで扱いたい「対象物」の例として、従来扱ってきた様々なモノの他に、生体組織や形を持たない空気や水なども含まれるとのこと。
4. 今後はユーザーにより様々な応用拡大のニーズや相談が持ち込まれ、技術的対応は理研での研究者が担当するが、コーディネーターはその中間的役割を担うことになる。
5. 技術士など支援専門家は、従来は依頼された技術相談にたいし、自分の守備範囲でアドバイスすることが仕事であった。VCAD支援はそれらと離れた新しい取り組みとなる。楽しみな業務ではありそうだ。
Ⅲ VCAD関連サイト紹介
VCADシステム研究プログラム – 理化学研究所
理研で開発が進む VCADシステムの概要 理研で開発が進む VCAD …
目指す検査装置 – 土木研究所