2019年10月17日にIMFより、世界各国のGDPのデータが発表された。

2018年度までの各国別推移のデータである。GDPは経済の強さ指標である。

 

Ⅰ 名目GDPの推移  2018年度・世界トップ10か国の、年度別推移比較

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1. 2009年まで日本は、世界第2位であった。それ以降でも順位だけは第3位をキープしている。(1位米国。2位中国)

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2. しかし実態は、日本だけがGDPが伸びず、世界の発展に取り残されている。 一人負けである。

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① 1990年度との比較では、日本は1.59倍に発展している。しかし30年間、凸凹はあるがほゞ500兆円と水平状態である。 他国は程度の差はあっても、皆どこも右肩上がりであるが。

② 同じ1990年度比較で、米国は3.45倍。中国は26.0倍に発展。

③ ちなみに4位ドイツは2.47倍。10位の韓国でさえ5.95倍である。世界合計では、3.61倍に、経済は発展している。

 

3. 各国GDPの世界シェア

① 日本:1990年度13.7%。20%超えた年もあった。2018年度は5.85%と大幅に低下。

② 米国:1990年度25.4%。日本の2倍弱。2018年度は24.2%。ダントツであるが変化なし。

③ 中国:1990年度1.70%。途上国並み。2018年度は15.7%。過去の日本と同程度。

 

Ⅱ 一人当たり名目GDP(その国の生産性)の推移 (G20+OECD諸国の中での比較)

1. 日本ではバブル崩壊した1990年初頭から暫くは緩やかに上昇し、最高は世界2位(2000年度)まで記録した。

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2. その後は下がり続け、2018年度は第26位にまで落ち込んでいる。

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3. 2018年度1人当たり名目GDP(IMF統計) G20+OECD   過去比較 (2000年度比較)

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① 日本は2000年度との比較では、1.02倍であり、全く発展していない。低迷している。一人負け状態が続いている。

② 同じ比較で、米国は1.73倍。中国は9.99倍。ドイツは1.99倍。経済が厳しいと言われている韓国でさえ1.71倍である。

 

Ⅲ  GDPの推移・比較から見た日本の課題

1.  毎年IMF(International Monetary Fund、国際通貨基金)から、次の年の10月頃にデータが発表されている。 皆が目にすることができる、公のデータである。

2.  GDPは、各国の経済的強みを表している。日本はバブル崩壊後、世界で一人負け状態が長い間、今も続いている。

3. アメリカファーストを目指す米国は、既にダントツのファーストである。各国は皆自国ファーストを死に物狂いで目指している。

4. しかし日本では、政府、政治家、財界、自治体、企業経営者、国民、全員のほとんどが、関心が薄い。 都合が悪いことには目を向けず、ダチョウが砂に頭を突っ込んだ状態に見える。茹でガエル状態ではないか。誰かがやるだろう。政府が方針を出すだろう。待ちの姿勢ではないのか。バブル前のような元気が欲しい時と考える。誰もやらなければ、自分から始めるしかない。

5. そろそろ日本ファーストに目覚める時ではないか。コップの外に目を向ける時ではないか。まず現状を、実態を目で見ることがスタートではないか。

  GS法人は、これを日本経済の課題として捉えたい。皆で対応を考えて行きたい。GS法人のミッションを果たしたい。